古民家の再生

事務所の隣にある茅葺きの古民家を改修しました。 おそらく大正初期に建てられた兼業農家の住宅です。趣のある佇まいを残しつつ、現代の暮らしやすさを随所に入れ込み、快適で風景に溶け込む暮らしを実現しました。

私の事務所の隣にある茅葺きの古民家です。現在事務所がある場所には納屋と馬屋が建っていましたが、老朽化が激しく、解体しました。
全てが自然素材で出来ているので、木材は細かくきざんで薪ストーブの薪に、屋根の瓦は庭づくりの材料に、壁土はそのまま土に返しました。

 

 

この古民家は明確な建築時期はわかりませんが、近所の方の話から考えると、おそらく大正の初期に建てられた、このあたりのごく一般的な兼業農家の住宅だったと思われます。

 

大きな構えの玄関引戸、隣に冠婚葬祭用の玄関があり、間取りは平入りの典型的な田の字型プランで、小屋裏は茅などの保管スペースに使われていたようです。

 

後年に何度か手が加えられていますが、随所に昔の手仕事が見られます。

 

4年前の一期工事で、傷んでいた床を全面的に撤去し、湿気防止のため土間コンクリートを打ち、畳の座敷を一部屋だけ残して他の部屋は杉板を張りました。

 

南側の2部屋はそれぞれ6帖の広さですが、天井高は高く、襖とガラス戸の仕切りを取り払えば、4つの部屋がつながって大きな空間として使うことができます。

 

今回の改修は、まん中の部屋の天井を撤去し、小屋裏とつなげて、小屋裏にも床を張って屋根に窓を設けるという計画です。
古民家は軒が深いので、室内が暗いため、屋根に穴を開けて窓を付けます。

 

鉄板を切り取ってめくると、茅葺き屋根が出現します。茅の厚みは30㎝くらいあって、切り取った茅で庭が一杯になりました。

 

くりぬいた小屋裏の床の骨組みの間に、屋根に開けた穴から光が差し込みます。

 

床下には4年前の一期工事で羊毛断熱材を入れていますが、今回は外壁にも断熱材を入れて、窓もペアガラスにして温熱環境を向上させます。

 

改修工事が終了しました。
改修後の様子は下のスライドショーよりご覧ください。