敷地の奥に既存の蔵を残し、手前にあった老朽化した木造家屋を撤去して改築しました。
以前の家よりも4mほど後退した配置として、手前の庭園との間にバーベキューテラスを設けています。
リビングダイニングルーム。
現しにした大梁は、地元の山から伐り出してきた丸太材を、熟練の棟梁が手刻みしたものです。
床はやはり地元産の杉板に植物系ワックス塗料で着色したフローリング、壁は珪藻土塗壁の鏝模様仕上げです。
ダイニングとキッチン。
キッチンはアイランド型で、私がデザインして家具職人に製作してもらいました。
天井の仕上には、ヒノキのチップをセメントとともに圧縮したボードを使っています。
リビング越しにデッキと庭を見ています。
南側の庭に向かって低くなる天井がデッキの上部まで軒として連続しています。
リビングと床面を揃えたウッドデッキ。
べた基礎内部に温水配管を通す床暖房方式で、床レベルを低めに抑え、ウッドデッキによって庭との一体感をつくっています。
5mの天井高を確保したギャラリーを兼ねた廊下です。
最も天井の高くなった北側の壁面最上部には、電動で開閉できる採光・通風窓を設けていて、北側からの柔らかい光をギャラリーに注ぐと同時に、効果的な通風を実現しています。
仏間と茶室を兼ねた和室です。
天井と床の間の壁は、京都の和紙職人、ハタノワタルさんによる仕事です。
北側の大きな開口の向こうに見えるのが蔵の扉で、アート作品はここから搬出入できるようになっています。
夕暮れ迫る庭側からの外観です。
緩い勾配の大屋根の奥に見えている小さな三角形が蔵の屋根です。